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「夜は思索の時間だ」 古いステレオの上のラジオが言った。 その声はフランク・グレイザーのサティを薦めていた。 早速LPを買いに行ってから二十数年経ち、ステレオはスピーカーボックスだけが残った。 昼間は忍耐と訓練の時間だ。 動いて学ぶ時間だ。 日が暮れたら挨拶をして家路につき、身を清め心を鎮める。 ひとつの言葉の意味と響きが、静寂の中から浮かび上がってはまた沈み、 ある瞬間にまとまりを持ち、『全体像』に向かう。 意識の遠隔操作が必要である。 昼間の意識にまみれた手で触れてはいけない何かがそこにはある。 薄紙を積み重ねたような思索の時間に醸された言葉の使用履歴と、 今まで一度も感じたことのない意味の閃きと、 両極から伸ばし合った成分が言葉と言葉を繋いでいく。 そうして出来上がった『全体像』は、単なる言葉の集合体ではなく、 さらに大きな『全体像』のための想像装置だ。 今夜はまた別の音楽を聴いている。 思索ははるか昔に始まっていた。 思索は続く。 言葉を探しているのではない。 自分の行いが、作り上げた精神が、自ら現れ滴り落ちて来るのを待っている。 それを知るために。 「詩人になるのでなければ、何にもならない」 そう言ったのはヘッセである。 何という苦しくも気高い決意だろうか。 画用紙、鉛筆、370×255mm
by atelier-poeta
| 2012-02-29 23:00
| のようなもの
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