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今日もうまくいった。 拍手喝采で大いに受けた。 全く世話がやけるもんだ。 名刺を渡す相手はいなかった。 家に帰ったらお気に入りの帽子を脱いで、サングラスもはずそう。 たいしてたくさん持ってる訳ではないのにさんざん悩んで着て行ったコートも脱ごう。 ついでに仮面もはずしておくことだ。 明日も予定通り出かけにゃなるまい。 何が起こるかわからない。 靴のヒモだけはしっかり結んでおくことだ。 そしてポケットの奥にしまってある大事な名刺は白紙のままでいい。 準備は出来た。 北軽井沢の広大な牧場にエンデュランス競技のためのアラブ馬と道産子がたくさんいる。 知人のお伴で何度かそこへ行く機会があって、馬たちと仲良く過ごした。 気品のある容姿は何度見ても飽きる事はないし、体に触れた時のあの温もりは、生きてあることの不思議な安堵感がある。 広がる牧草の上にスックと立っている姿は実に端正で清々しい。 あの図体で足下のカエルが跳ねただけでびっくりして後ずさりする臆病な性格には思わず笑ってしまうのだが・・・ もの言わず、優しい眼差しで静かに、騒々しい人間達を見つめて何を思っているんだろう。 重く大きな体を支える細い脚はしっかりと大地を掴み、その強靭な骨格で、軽やかに尻尾をなびかせ疾駆する時、 眺めている時の軽やかな印象とはうらはらに、馬の背で感じるその走りには驚くほどの逞しさと重量感があり、蹄から伝わってくる硬質の振動が心地よい。 その振動を共有した時の頼もしい信頼感はえも言われぬ胸の高鳴りをおぼえるもんだ。 いいね。 「あなたは大きくなったら何になりたいの?」 もしももう一度、ぼくの苦手な関先生がそう聞いてくれる事があったなら、きっとこう答えるだろうな。 「先生、ぼくは・・・立派な馬の骨になりたいです。」
by atelier-poeta
| 2010-04-01 15:35
| うまのほね
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